2012年09月19日

介護保険料減免打ち切りへ 岩手・宮城沿岸市町村

東日本大震災被災者の医療・介護の保険料減免について、岩手・宮城両県の沿岸27市町村のうち、国民健康保険は26市町村、介護保険は21市町村が今月末で打ち切ることが毎日新聞の取材で分かった。後期高齢者医療制度でも両県の広域連合が打ち切る。10月以降の財政支援に関して国が示した条件が実態と合わないため、支援を見込めず財源確保のめどが立たないと判断、大半の自治体が減免継続を断念した。

減免が打ち切られるのは、医療保険(国民健康保険と後期高齢者医療制度)と介護保険の保険料。被災者は震災直後の昨年3月以降、自宅の損壊状況や主な生計維持者の死亡などの事情に応じ、一部または全部が免除されている。

国は今年9月末で支援を打ち切る予定だったが7月末、10月以降も保険料減免を続ける場合、その8割を市町村に支援すると各県に通知。その際、各市町村が「被災者の住民税を減免していること」を支援条件に挙げた。

住民税額は前年の所得を基に算出するので、震災前の所得が反映される昨年度、被災自治体は課税を避けるため住民税減免条例を定めた。だが今年度は、震災被害の分が所得から控除されるので、自宅全壊などの大きな被害を受けた被災者の多くは税額がゼロになり非課税だ。こうした実態を受けて今年度は、同条例を定めていない自治体が大半で、結果的に国の支援条件を満たさない。

唯一、市単独で国保料減免を続ける岩手県陸前高田市は半年で約5000万円の予算が必要と試算。市健康推進課の担当者は「まだ非常時が続いている。国の感覚と被災地の実感がかけ離れているのではないか」と話す。宮城県塩釜市は今年度も条例を定めて住民税を減免しており、今後も国の支援を受けることは可能だが「2割の自治体負担は大きい」として、保険料減免は9月で終える考えだ。

厚生労働省は「支援条件を変更する予定はない」としている。福島第1原発事故による避難者については来年3月まで保険料減免が決まっている。

毎日新聞 2012年9月19日
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